「やり抜く力」(アンジェラ・ダックワース著)を読んでいる。
正確には先ほど読み終わったのだけれど、もう一度最初から読み直している。 「努力できるのも才能のうち」ということについ最近気がつき、じゃあ、例えば「努力できるようになるにはどうしたらいいのだろう?」という問いを立て、それについての何かしらのヒントが得られれば、と思い、本書を手に取ったというわけである。 更にいえば、「努力してるけれど目標に到達しないのはなぜなのか?」というのも知りたかった。 2番目の問いについては、「努力が足りない」という容易な回答も思いつくけれど、そうではない方向からの解もあれば知りたかった。 最初の問いについては、本書の内容まるまる全部が関わることで、とても一読しただけで解説できるほど簡単なことではなさそう。 ただ、2番目については、手がかりになるようなエピソードが書いてあった。 それは、著者とエリクソン教授(「10年ルール」や「1万時間ルール」で知られる)との対話に出てくる内容である。 18歳の時から週に数回1時間のジョギングを続けているが、ちっとも速くならないのはなぜか(つまりもう何万時間も走っているのに上達がないのはなぜか)」と問う著者にエリクソン教授は質問をする。 「具体的なトレーニング目標はあるか?」 「目標のペースはあるか?距離はあるか?つまりランニングスキルの上達のために設定した具体的な目標を持っているか?」 「走っているとき、何を考えているか?」 「体系的な記録はつけているか? 「コーチについているか?」 その質問の結果、教授は次のような判断を告げる。 「あなたが上達しないのは、意図的な練習をしていないからだ。」 このくだりを読んで、真っ先に思い浮かべたのは、「語学の上達」である。 ポルトガル語については、ジーコ以来、もうずいぶんやっている割に、満足できるレベルには達してない。ジョギングのところに、ポルトガル語を代入すると、ほんとに、私の場合、その通り、になるのである。 上達しない理由がわかったところでのアドバイスは次の3つである。 1.ある一点に的を絞り、ストレッチ目標(高めの目標)を設定する。 2.しっかりと集中して、努力を惜しまずに、ストレッチ目標の達成を目指す。 3.改善すべき点がわかったあとは、うまくできるまで何度でも繰り返し練習する。 この3つが、つまり、「意図的な練習」なのである。 なるほど。 一項目に絞り込んで集中、反復練習、というわけですね。 たしかに、漠然とやっていても、あちこち取りこぼしだらけで、全体としての底上げにはなってない、というのは実感としてある。 腑に落ちるところがあるので、まずは、ポルトガル語の一項目をピックアップして、しばらくそこを攻めてみます。 最初の問いについての解は、再読終わった頃に、また書ければ、と思います。
by hao3chi1
| 2017-01-27 08:00
| ことば
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