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「大人のため」、そのこころは?

語学講座でも語学テキストでも、講師の先生の巻頭言はいつも読むようにしています。
そこには、レッスンを貫く、講師の思いが、講師の言葉で語られているからです。

今回の、ロシア語入門編の「大人のためのロシア語」も、ぐっとくることが書かれております。

外国語の入門レッスンというと、あいさつや自己紹介に始まり、お天気の話やお店での会話、レッスンが少し進んでも、せいぜい道案内や観光名所の説明、というのが通り相場。(まいにちロシア語2017年10月号8ページより引用)

おおおお、痛いところを突いてきますね。その通りです。旅のなんちゃら会話、に終始することが多いですよね。

聴いて楽しいだけなら、落語か漫才を聴いた方がよっぽど気分転換になるはず。(同上)

その通り過ぎて、もう笑うしかない。

けれども、ラジオをお聞きの皆さん、周りにロシアの方がたくさんいらしたり、すぐにロシアへ旅行をされるという方、そんなにいらっしゃいませんよね。そうしたら、せっかくあいさつができても、自己紹介ができても、ラジオの前で繰り返すだけ。ちょっと空しいですね。(同上)

さらに、ぐいぐい来ますね。自己紹介あたりで満足している頭に、びしゃあっと冷水をぶっかけてくる感じ。目を覚ませ、と。
このあたりは、かつてのポルトガル語短期講座で過去形を出してきた武田千香先生に近い香りがします。
(「過去形ができなかったら、昨日の話もできないじゃないですか!」)

それで、

周りにロシアの人がいなくても、旅行の予定がなくても、(同上)

勉強する意義を見せてあげましょう、この「大人のための」ロシア語講座で(←意訳)、となるのです。

これは、ロシア語に限らず、たとえば、ポルトガル語の学習に置き換えても、そうだよなあ、と。
周りにブラジルの人がいなくても、旅行の予定がなくても、そう、「大人のための」ポルトガル語学習。
いいですね、この感じ。

入門というくくりのなかでぐるぐるしがちなのですが、一度、冷静になって、なんでやってんのか、を考えてみること。
そこから、自分の勉強を定義し直して、ターゲットを新たに決めてみること。

今回の巻頭言で気がついたことでした。




by hao3chi1 | 2017-10-21 14:40 | ことば | Trackback | Comments(0)

「大人のためのロシア語」いいじゃん!

2014年前期の再放送、ではありますが、当時のは録音録ってあるだけで聞いてなかったので、
今期、初めて聞いております。

NHKラジオまいにちロシア語、この10月からは「大人のためのロシア語」であります。
第1週を一気聞きしましたが、これはなるほど、斬新な構成。
かつての、テレビ英会話(今は亡き、小川邦彦先生の講座。マーシャ先生もご出演だったかも。)を彷彿とさせる、視聴者代表参加型ですよ。
ラジオの向こうから一方的に語ってくるのではなく、ちゃんと先生ー生徒つながりで放送が成り立ってます。
これは聞きやすいですね−。
「大人のための」というので、レベル的に、永遠の初心者な私には高すぎるかと敬遠しておりましたが、
まあ、ものはためし、聞き流しでもいいかという軽い気持ちで聞いてみたら、
ぴたっとくるものがありました。
もちろん、単語はばんばん出てくるし、途中で生徒さん相手に質問も出てくるし、かなりしごいてくれますが、
そういう講座はしばらくなかったので、okです。
そして、生徒の小倉君が、初回からいい味出してます。
どこまでが台本やねん、と、こっちが突っ込みを入れたい感じです。
タレントさんか、と一瞬思いましたが、本物の大学院生さん(当時)らしいですね。(現在は卒業されている模様。)
小倉君の今後の進展も楽しみですが、同時に、なんか、負けられんと言う気もしてきました.....
(青山南先生は「(年取ったら)ネイティブは目指さない」とおっしゃってて、つい先日、そうそう、とうなずいたばかりではありますが。それはそれ、これはこれ。)
これ、おもしろいかも。

とはいえ、例のかたつむり初級編、最初の30回分くらいは既に4回以上聞き込んでいるので、
単語によっては、黒田先生とエカテリーナさんの声が脳内エコーで反響しています。
あれもなんとか完走したいな、と思いつつ、既に幾星霜ですが。

ロシア語しばらくやってみます。


by hao3chi1 | 2017-10-17 20:24 | ことば | Trackback | Comments(0)

『人生を豊かにする学び方』(汐見稔幸著)にまなぶ

ちくまプリマー新書というのは、中高生を対象とした新書シリーズなのですが、
相当昔「中高生」だった世代にも、なかなか読ませる内容が多く、
それでいて、ツウぶらず、さらに話題性を狙ったりもせず、オーソドックスだけどきらっと光るラインナップで、
私は好きです。

そんなシリーズが並ぶ本屋の本棚で見つけてきたのはこちら。


NHK「すくすく子育て」でいつも温かいまなざしで見守って下さる汐見先生の本です。
帯には「学生も大人も!」一生役に立つ学び方とあります。

主として、受験勉強や人生に悩む年頃の皆さんに向けて語られておりますが、
「生涯イチ学習者」の語学フリークにも大変心支えられる内容です。
たとえば、「学ぶ」というところに「語学を」を補って読むと、本当にぴったりきます。

学生さん向けに勉強のやり方も書かれていますが、
これが、いわゆる「ハウツーもの」のような押しの強い書き方ではないのがいいですね。
取り立てて目新しい技はないのですが、
要は子育てのごとく、「肩肘張らずに自然体で、好きなように」ということが根底に流れています。

最終章に書かれている、「学び」の三段階は、初めて知った内容ですが、これはぐっときました。
つまり、
「端緒知」「実践知」「人格知」
の三段階。
知って、深めて、物の見方も変わっていく。
「学び」の醍醐味ここにあり、と感じました。



by hao3chi1 | 2017-10-12 18:04 | ほん | Comments(0)

『60歳からの外国語修行』(青山南著)に憧憬

語学本と言えば、こうやって私は話せるようになっただの、なんだのと、成功話が多いわけですが、
なんと、この本は、「話せるようになる」ということが主題ではなく、
語学研修にこと寄せてメキシコに行ったら、超楽しかったし、また行くし、
という60歳紳士の、語学エッセイなのです。

黒田龍之介先生の語学漫談も大好きですが、青山南先生のこれも、ツボです。
これは、語学エッセイの新ジャンルかも。

なんといっても、「NHKスペイン語講座」の4月と10月を延々と繰り返して、某放送局を潤すも、そんなわけで肝心のスペイン語はさっぱりで、
しかしながら、そこで「努力と我慢が足りん」などとは考えず、
「これは、ナマのスペイン語にどっぷり漬かる環境にないことがいかん」と看破、
単身、ネットで探したメキシコの語学学校に入学してしまう、という行動力。
しかも、メキシコの一般家庭にホームステイ(お互いに、ほぼ語学では通じ合えない状態で)。
それがまた、見境のない青年ではなく、60歳、著名翻訳家の青山先生なのです。

要所要所にスペイン語知識を入れつつ、現地の状況やら、学校の同級生の様子やらを取り混ぜつつ、
「語学好き」「語学研修で外国行くって最高」といううきうき感があふれています。

うらやましい。
私もいつか行きたい。と、心底ふつふつとする一冊でした。
是非、続編お願いします。


by hao3chi1 | 2017-10-10 16:32 | ほん | Trackback | Comments(0)